- 受注から請求までを同じ粒度で書く方法
- 通常処理と例外処理を分ける方法
- 二重入力や確認待ちを見つける観点
- システム候補を比較する前に残す判断材料
システム選定前に、現状と例外を分ける
「受注入力を効率化したい」という言葉だけでは、改善対象を特定できません。同じ受注でも、新規顧客、登録済み顧客、欠品、数量変更、締切後注文では処理が異なるからです。先に現状を整理すると、設定で対応できる範囲、人の判断を残す範囲、運用ルールを変える範囲を分けやすくなります。
情報の入口、転記先、判断、待ち時間、例外を、担当者同士で同じ言葉にすることです。
受発注業務を見える化する7ステップ
対象の開始点と終了点を決める
例:「注文を受ける」から「請求データを確定する」まで。範囲を広げすぎず、1回の打ち合わせで追える単位にします。
注文の入口を全部並べる
電話、FAX、メール、EDI、営業担当経由などを列挙します。件数が少ない入口も消さず、頻度を別に記録します。
担当者・システム・帳票でレーンを分ける
営業、受注担当、倉庫、経理、基幹システム、Excelなど、情報を渡す主体ごとに横または縦のレーンを作ります。
入力・確認・判断・連絡を動詞で書く
「受注処理」だけでまとめず、「注文書を読む」「顧客コードを検索」「在庫を確認」「納期を回答」のように書きます。
転記とデータの持ち替えを印づける
紙からExcel、メールから基幹システムなど、同じ情報を再入力する箇所へ印を付けます。項目名の違いも残します。
例外と差し戻しを通常フローから分ける
欠品、数量変更、登録外商品、価格違い、締切後注文、住所不備などを一覧へ移し、判断者と連絡方法を記録します。
工数・頻度・ミスの影響で優先順位を付ける
毎日発生する転記と、年数回の特殊処理を同じ重みで扱いません。頻度、1回の時間、手戻り、顧客影響を分けて評価します。
最小の記入例
| 順番 | 担当 | 行動 | 使う情報 | 例外・困りごと |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 受注担当 | FAX注文書を確認 | 注文書 | 品番が旧表記の場合がある |
| 2 | 受注担当 | 顧客・品番を検索 | 商品マスタ | 類似品番を目視判断 |
| 3 | 基幹システム | 注文内容を入力 | 顧客、品番、数量 | 同じ内容を出荷Excelにも転記 |
| 4 | 倉庫 | 在庫と出荷日を確認 | 在庫表 | 欠品時は営業へ確認 |
この段階では、時間を秒単位で測る必要はありません。まず、担当者間で「実際にこの順番か」「別経路がないか」を確認します。
整理後に決めること
- なくせる転記と、残すべき確認を分ける
- 例外をシステム設定で扱うか、運用ルールで扱うか決める
- マスタの責任者と更新頻度を決める
- 改善前後で比較する指標を1〜3個に絞る
- システム候補へ同じ業務・例外一覧を渡して比較する
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参考情報
- 中小企業庁「中小企業の受発注デジタル化」 https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/gijut/digitalization/index.html(2026-07-13確認)
- 国土交通省の物流政策に関する公開ページ(2026-07-13確認)
編集方針:株式会社ミチタスの物流IT・業務整理の経験と公開情報をもとに、特定製品に依存しない導入前整理の手順として作成しています。個別の効果を保証するものではありません。更新日:2026.07.13
更新日:2026.07.22
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